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田辺三菱製薬、希望退職を募集

三菱ケミカルグループの田辺三菱製薬は希望退職制度を実施する。継続的に企業価値を高めるには、国内の事業基盤を維持しつつ、北米を中心とした成長市場の事業をより一層強化することが必要であり、成長戦略と構造改革を両輪で進めていくことが不可欠である。 
希望退職制度を実施する目的は、グローバル市場で成長する企業をめざし、「成長戦略実行に必要なケイパビリティを持つ人員」の配置、「専門性の高い人材、多様な人材が活躍できる組織」の実現に向けた人材ポートフォリオの見直しを加速させるため。
対象者は2025年1月1日時点で45歳以上かつ勤続年数5年以上の従業員で、募集人数 はとくに定めない。募集期間は24年10月1日から10月11日を予定し、退職日は24年12月31日。
優遇措置として、通常の退職金に割増退職金を加算して支給し、希望者に対しては再就職支援サービスを提供する。
(田辺三菱製薬作成ニュースリリースを要約 7月29日)

 田辺三菱製薬のホームページを確認すると、中途採用として①オンコロジー領域におけるTPD(Targeted Protein Degradation)創薬・技術開発(リーダー候補~リーダー)②
非ウイルス性ベクター研究開発(リーダー候補~リーダー)③バイオロジクスのプロセス/分析研究_調製及び評価、製造技術開発、および治験薬製造のプロセス開発に向けた技術移管等の研究員④バイオロジクスのプロセス/分析研究_調製及び評価,製造技術開発、および治験薬製造のプロセス開発に向けた技術移管等の研究員(メンバー~リーダー候補)⑤がん領域プロジェクトの臨床開発リーダー(オペレーションリーダー、スタディマネジャー)⑥造血器腫瘍領域の開発推進_クリニカルサイエンス業務(リーダー候補~マネージャ候補)――などを募集している。
 これらの領域に重点を置いた事業モデルを推進してゆくのだろうか。
 同社の正規雇用労働者の中途採用比率は、2020年度 73%、21年度 70%、22年度43%。
「入社5年目までを形成期と位置付け、それ以降は30歳、40歳、50歳の節目にも、キャリアデザインをしっかり支援していきます」という。
 しかし、この方針を貫けるかどうかは経営環境への対応力次第である。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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