Talk Genius

人と会社と組織を考えるニュースマガジン

「夏のボーナス」に関するアンケート結果を発表 日本生命

 日本生命は夏のボーナスに関するアンケート調査を実施した。回答者数は1万4731名(男性 7178名、女性7352名、その他・未回答 201名。
 平均支給額は約61万5000円と、昨年と比べて約3万円増加となった。支給額が昨年と比較して「増えた」方の割合は25.4%と、前年と比べて6.5%増加した。支給額が昨年と比較して「増えた」額が最も多い都道府県は「東京都」、増え幅は13.9万円だった。
 使い道は全体の約3割が「生活費の補てん」と回答し、子育て世帯では「教育費の補てん」が3位と上位にランクインした。
 一方、夏季休暇の過ごし方について、昨年からの大きな変化は見られず、「自宅・自宅周辺で過ごす」が約半数を占めた。夏季休暇の予算は昨年に比べて「増やす」方よりも「減らす」と回答した方の割合が上回った。
(日本生命作成プレスリリース 7月5日)

 かつてハワイ旅行は夏休みの旅行先として、富裕層でなくとも有力な選択肢のひとつだったが、今はどうだろうか。
家族4人(両親と子供2人)が4泊6日のハワイ旅行に行く場合、旅行サービスプロバイダー「トリップドットコム」公式サイトの情報(24年5月9日付け)によると、費用はおよそ80万円。内訳は、航空券が40万円以上、ESTA代(電子渡航認証システム)が84ドル(1ドル160円で換算すると1万3440円)、ホテル代が1室3万5000円×4泊、食事代・カフェ代4万円×6日、交通費が6000円×4日、Wi-Fi代が6000円 お土産が5000円以上、海外保険が2000円×6日である。
 日本生命の調査で産出された平均支給額は約61万5000円では、まるまる費やしても20万円が足りない。
ジャストシステムが6月下旬に行った調査では、夏休みに我慢する予定のものは上位から「国内旅行(35.5%の人が該当すると回答)」「ファッションアイテム(34.7%)」「外食(33.2%)」「テーマパーク訪問(25.1%)」と続いた。もはや海外旅行は視野に入っていないのだろうか。
しかも「夏休みの予定など立てていない。家で過ごす」「常日頃我慢」「常に節約」「ほとんど我慢している」など息苦しいコメントもあった。
縮み志向は仕事にも影響し、思考も行動も既定の枠にとどまってしまうのではないだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

この著者の記事を全て見る

Talk Geniusとは-

ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。