2024/01/23
個別指導塾「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパンは、M&A(合併・買収)分野の求人に特化した新しい人材紹介サービスを始める。転職希望者にM&Aに関するリスキリング教育をした上で企業に紹介する。教育事業を手掛けるノウハウを生かす。
明光ネット傘下の明光キャリアパートナーズ(東京・千代田)が15日から始める。一定の社会人経験があるといった条件を満たす人が対象。転職希望者には1〜2カ月程度の研修を実施し、買収先の選定から企業統合時の手続きまで必要な知識を学べるようにする。紹介先には入社後も数カ月程度は実務的な研修で補助する。
具体的には、デロイトトーマツグループでM&Aコンサルティングなどに強みのあるデロイトトーマツフィナンシャルアドバイザリー(東京・千代田)が提供するオンライン講座を使う。
費用は明光キャリアパートナーズが全額負担する。
(日本経済新聞 1月15日)
明光キャリアパートナーズのホームページには同社がM&A仲介会社の紹介した人材の年収アップ事例がアップされている。
大手損害保険会社勤務者(24歳)は年収600万円から2000万円に、大手銀行勤務者(29歳)は1000万円から3000万円に、地方銀行勤務者(26歳)は500万円から2000万円にアップしたという。大幅な収入アップだ。
ベンチャー企業のEXITとして、あるいは事業承継策として、M&Aの実施件数はますます増加する機運にある。M&A仲介コンサルタントの求人も増え、高給を獲得できる職種としてクローズアップされてゆくだろうが、現状では、人材は玉石混交であると聞く。
M&A未経験の企業が仲介会社を選ぶさいに、何を基準に据えればよいのだろうか。一般に①成約件数は年に何件か②どのようなルートで買い手を発掘しているのか③どのような案件規模・業種で成約実績を持つのか④どのような譲渡スキームを手がけてきたのか――などを基準に選べばよい。
ただ、これらの基準をクリヤしたところで、担当コンサルタントが組織力を活用できなれば良い結果を期待できない。M&Aの成否は担当コンサルタント次第である。経験が豊富かどうか。依頼主の経営実態や戦略を熱心に理解しようとしているかどうか。かりに新人や若手でも熱心なら上司を活用して案件を上手に成約させるという。
明光キャリアパートナーズがそんな人材を次々に紹介できれば、M&A人材輩出機関として需要が高まってゆくだろう。
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