2023/11/09
「一身上の都合」とされることが多い退職理由だが、その実態はどのようなものなのか。SNS 「GRAVITY(グラビティ)」を提供するHiClub(東京都港区)の調査によると、リアルな退職理由1位は「人間関係」で、2位「給与が低い」、3位「体調不良」と続いた。
1位の「人間関係」と答えた人からは「環境が悪い場所だと働く意識が薄れる」「心が壊れる原因の全ては人間関係」「一生で一緒にいる時間が最も長い人たちなのに、合わなかったら最悪」といった声が寄せられた。1日の大半の時間を一緒に過ごす仕事仲間に対して、悩む人が多いことがみてとれた。
2位の「給与が低い」と答えた人からは「結局はお金が大事」「仕事の責任の重さと給料が合っていなかった」「低賃金すぎて生活できない」「仕事へのモチベーションが変わる」といった体験談が寄せられた。
3位の「体調不良」には「持病が悪化してしまい、働けなくなってしまった」「大きな病気にかかってしまった」「仕事のしすぎで体が動かなくなってしまった」「ストレスからくる体調不良で仕事を辞めてしまった」といったエピソードが寄せられた。
( ITmedia ビジネスオンライン 10月30日)
人間関係が良好なら苦難を乗り切れるが、ウマが合うとか、合わないという問題になると改善は至難である。互いにビジネスライクに関わり合う以外にないが、何かのキッカケで亀裂が入ると、部下が退職に追い込まれる
『女の転職type』の調査(2022年11月実施、有効回答数749名)によると、不満を感じる相手は、1位「上司」57.0%、2位「先輩」27.2%、3位「同僚」25.2%で、上司が突出していた。どのような不満を感じるのだろうか。1位「信頼できない」52.3%、2位「尊敬できない」49.8%、3位「価値観・性格が合わない」48.8%だった。部下の立場ではどうにもならない。
不満の中身は項目でくくるよりも、肉声を確認したほうが実態を理解しやすい。求人情報サイトやビジネス情報サイトを運営する。ビズヒッツ(三重県鈴鹿市)の調査(2023年3月実施、男女498人対象)が肉声を収集している。
上司に対しては「遠慮してなかなか言いたいことが言えないため、ストレスがたまる(44歳女性)。同僚には「同性の同僚。上司にちやほやされると同性から嫌われやすいから(23歳女性)「仕事ぶりを比べてしまいがちなので。サボっていると腹が立ったり、仕事ができる人を羨ましく思ったりする(46歳 女性)。
さらに先輩には「ベテランさんはプライドが高くこだわりも強い方が多いため、細々と指摘されストレスを感じてしまう」(21歳女性)、年下の先輩には「先輩だけど年下なので、気を遣って壁ができてしまう」(33歳女性)。
こうした胸中で360度評価に臨めば、冷静な評価を下せないだろう。それ以前に上司や先輩が部下の胸中を汲み取ることはできないのだろうか。
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