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日本生命営業職員の年収7%増へ 23年度、全国5万人

日本生命保険が、2023年度に全国約5万人の営業職員の人件費総額を22年度と比べ100億円規模、年収ベースで7%程度増やすことが19日、分かった。清水博社長(61)が共同通信のインタビューで明らかにした。日本生命は顧客本位の営業活動を浸透させるための販売改革に取り組んでおり、賃金上昇で職員の士気向上を図る。
 日本生命は22年度から新規契約件数などとは別に、担当する顧客数や契約の継続率、苦情の少なさなど顧客対応のみを取り出した評価制度を導入。3段階に分けて認定し、給与に上乗せする。評価制度以外の部分でも賃上げに取り組む。(共同通信 12月19日)

 大手企業の賃上げニュースがつづく。日揮ホールディングス(HD)の賃上げも、時事通信、産経新聞、日本経済新聞、FNNプライムオンラインなどが報じている。同社は2023年4月にベースアップなどで月額約10%の賃上げを行うという。ベアの実施は8年ぶりで、対象は日揮HDのほか、事業子会社である日揮グローバルと日揮の社員約3000人。基本給のほか、職務手当も引き上げる。
日揮HDの平均年間給与は約855万円。賃上げによって平均約80万円増加するとみられ、さらに23年1月にはインフレ対応の一時金10万円も支給する予定という。
冬の賞与も大手企業は手厚く支給した。経団連が発表した大手企業の賞与妥結額は前年比8.92%増の平均89万4000円。3年ぶりに増加し、増加率は現在の集計方法が運用されて以降、過去最高になった。
一方、中小企業の賞与額はフリーウェイジャパンの調査によると、ボリュームゾーンは20~50万円。大手企業の約半額である。10月に実施した調査だが、この時点で「支給されなかった/支給される予定はない」が39.9%、「未定」は7.1%。厳しい実態は変わらない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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