2022/11/15
NTTの島田明社長は8日、来年度から大学新卒者の採用給を14%引き上げる方針を明らかにした。大卒者の給与月額は現行21万9000円から25万円にアップ。特に専門性が高い人材は24%増の27万2000円とする。別に住宅補助費(月額約3万8000円)も支給する。
島田社長は「DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めていくのがITの世界では重要。優秀なデジタル人材を獲得したい気持ちをメッセージとして出した」と強調した。 NTT東・西日本やNTTドコモなど主要グループ各社で2023年4月から導入する。
一般社員の人事給与制度も見直す。年次年数要件を廃止し、専門性の獲得・発揮度に応じて昇格、昇給する仕組みを取り入れる。18の専門分野ごとに、求められる専門性などを明確化したグレート基準を設定。特に専門性の高い処遇を可能にする「スペシャリストコース」を新設し、キャリアの複線化を図る。(電波新聞デジタル 11月8日)
大幅な初任給アップを実施する企業は賃上げも実施する。その全体像が明らかになるのは来春だが、賃上げは会社員の小遣いをキープする生命線である。
新生銀行が20~50代の会社員やパート・アルバイトを対象にした「2022年会社員のお小遣い調査」によると、男性会社員のお小遣いの平均額は3万8642円。前年より68円減少した。
物価高で家計がひっ迫すれば、主人の小遣いが削減の対象になる。今春以降の物価高を受けたトヨタファイナンシャルサービスの「秋の節約意識と旅行需要に関する調査」によると、小遣いは4人に1人が減少した。減少額は「4000~5000円未満」と答えた人が最も多く、21%だった。
小遣いを節約するには、まずはランチ代の見直しが必要だ。Webマーケティング会社の
UOCCが運営する女性向けメディア「Spicomi調査」が今年2月に会社員の平均ランチ代を発表した。飲食店でのランチ費用は男性平均728.5円・女性平均806.6円。外食時には女性のほうがお金をかけている。
夏以降は飲食店が値上げをはじめたから、平均額は100円近く上がったかもしれない。月に20日ランチを飲食店で取れば約2000円の負担増だが、小遣いが4000~5000円減ったうえでの負担増は息苦しい。弁当を持参するか、コンビニ弁当に切り替えるか。
もはや賃上げは不可避である。
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