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海外なら同じ仕事で年収数倍に!? 「正直、もう日本では働きたくない」

寿司職人・和食料理人専用の求人サイトで、寿司職人の平均年収は約400万円程度。しかし、最大で2700万円になる可能性がある。その差を生む1つの理由が、海外へ出稼ぎに行くこと。
 実は今、海外で高い給料を手にできるのは寿司職人だけではない。営業840万円(日本の平均給与379万円)、ITエンジニア1020万円(日本の平均給与497万円)、コンサルタント1040万円(日本の平均給与480万円)などと、同じ仕事・同じ能力でも海外に出た方が倍々ゲームで稼げてしまう。  
2021年度の日本の最低賃金は930円(2022年度は961円)、平均年収は470万円で、G7の中で最下位。30年間ほとんど上がらず、海外と比べると倍以上離されている。
 “短期で超稼げる”とネットで話題の国が、オーストラリア。3年前、ワーキングホリデー制度を使ってオーストラリアへ渡り、工場の金属加工の仕事を行う“出稼ぎ生活”を送っている「しょなる」さん(32)。日本にいた時の手取り月収25万円が、今は80万円になっているそうで、「最低賃金が高いのもあるし、土曜日は3時間までは時給が1.5倍で、超えたら2倍のダブルペイで支払われる」という。 (ABEMA TIMES 9月25日)

ジェイ エイ シー リクルートメントは、2022 年第 1 四半期のアジア各国のホワイトカラー人材紹介市場動向を調査した。
おもな傾向は①シンガポールは対前年四半期比 152% 韓国は155%と、アジア全域で前年同期の求人数を上回る②パンデミックは不確定要素として残るも、マレーシア、インドネシアでは、採用市場はほぼコロナ禍前の水準③22 年 4 月からマレーシア、シンガポール、タイ、インドネシア、韓国では入国制限が大幅に解除、観光業も改善の兆し④シンガポールでは製造業生産高指数が 5 ヵ月連続で増加。電子部品や医薬品、バイオなどの業界で高い伸び。
経済発展に加えてコロナ後の経済再開で求人意欲が旺盛である。海外での就職には経験という財産を得られる利点があるが、新天地に移住したからといって、人生が開けるわけではない。いずれ帰国するのかどうかも含めてキャリアプランを想定しておきたい。
さらにセーフティーネットである社会保障制度がどうなっているのか。失業給付金、公的健康保険、公的年金など社会保障制度をチェックしておなかいと、思わす生活リスクに直面しかねない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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