事業承継・M＆Aプラットフォームに福島民報社が参画

国内最大級の事業承継・M&Aプラットフォーム「TRANBI」を運営するトランビ（東京都港区）は、地方新聞社と協力して事業承継を促進する「地域版メディアプロジェクト」に、新たに東北で初の福島民報社が加わった。これにより「地域版メディアプロジェクト」に参画する地方紙は合計で7社となった。
　「地域版メディアプロジェクト」は地方新聞社等の協力を得て、地元中小企業や産業の新たな担い手を全国から広く募り “後継者不足による廃業問題”を業界や地域の垣根を超えてともに解決する地域オープンイノベーションプロジェクトだ。
　参画した地方紙が所属するエリアを中心に、事業承継を促進するための情報を集約した『地域版TRANBI』を開設。今回の参画により合計7都県に拡大する。さらに全国47都道府県への展開を目指す。（トランビ作成プレスリリースを要約　９月16日）

トランビが運営する「地域版メディアプロジェクト」に参画した地方新聞社は、岐阜新聞社（岐阜）、福井新聞社（福井）、信濃毎日新聞社（長野）、熊本日日新聞社（熊本）、沖縄タイムス社（沖縄）、神奈川新聞社（神奈川）、福島民報社（福島）。
事業承継は地域経済の枢要な課題である。地方新聞社もその現状を報道するだけでなく、支援に乗り出した。新聞社が保有する情報インフラが事業承継の促進に寄与することを期待したい。
東京商工リサーチによると、2022年7月の後継者難倒産（負債1000万円以上）は25件（前年同月比31.5％増）で、7月としては4年ぶりに前年同月を上回った。倒産（494件）に占める構成比は5.0％で過去最高を更新。後継者難倒産は経営者の高齢化を反映している。
後継者が不在ならば廃業するか、それともM&Aに踏み切るのか。決断は早いほうがよい。