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パソナG、今期最終25%増益 人材派遣需要が堅調

パソナグループは14日、2022年5月期の連結純利益が前期比25%増の85億円になりそうだと発表した。従来予想を10億円上方修正した。人材派遣需要が堅調なほか、企業や自治体の間接業務を請け負うBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)が伸びる。
売上高は前期比10%増の3680億円、営業利益は同10%増の220億円の見通し。それぞれ従来予想を180億円、20億円引き上げた。BPO事業の売上高は前期比21%増の1385億円の見込み。企業からは経理部門のほか、コロナ禍で健康経営への関心が高まり健康管理室の運営といった業務の受注が増加しているという。自治体の窓口業務などの委託も増えており、官公庁含む行政からの需要も取り込む。
企業の即戦力の採用意欲は旺盛で人材紹介事業も好調だ。21年9~11月期には新規の求人数がコロナ前の水準に回復した。
(日本経済新聞 1月15日)

総務省の地域力創造グループ地域情報政策室の資料によると、自治体のDX人材の育成に向けた対応策で、次のように民間人材の活用がさまざま盛り込まれている。
<自前では確保し得ない特に高度な知見や、ICTの特定のテーマについて一時的に助言が必要な場合は、外部人材をその都度活用すべきである。その際、遠隔でスポット的にアドバイスをもらうということも考えられる>
 すでにCIO補佐官等を任期付職員や特別職非常勤職員として任用している事例もある。
ただ課題も多く、たとえば<地方自治体のニーズに合致するIT人材が、社内でも貴重な存在となっているため、外へ出せる人数は多くない>などIT人材の不足が挙げられる。
 自治体側も問題もある。IT人材に何をやってもらうのか、具体的な指示や評価を地方自治体自身で行うことが難しい団体が多く、派遣されたIT人材の戸惑いが大きいという。ITニーズを整理できていないのだ。
 人材サービス会社にとってはビジネスチャンスである。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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