2021/12/22
七十七銀行の投資専門の子会社「七十七パートナーズ」が9日、仙台市青葉区の同行本店ビル内に設立され、業務を開始した。当面は事業承継に関する支援が必要な地元企業を対象に投資。株式の過半数を取得して経営権を持ち、経営人材の派遣など従来以上の踏み込んだ支援で企業の価値向上を図る。
同社は七十七銀の100%出資で、資本金は1億円。年明けにも同行と共同出資によるファンドの設立を予定し、事業承継に課題を抱える企業の支援を円滑に進めるための資金とする。
株式を保有できる10年の間に、承継できる体制を整える。Ⅿ&A(合併・買収)や企業に役員を派遣するケースなども想定し、外部のコンサルティング会社などとも協力しながら企業のニーズに対応する。
(河北新報オンライン 12月10日)
帝国データバンクの「全国企業『後継者不在率』動向調査(2021年)」(調査対象・約26万6000社)で、後継者が「いない」、または「未定」と回答した企業が16万社に達した。後継者不在率は61・5%だった。
背景は高齢化である。
国立社会保障・人口問題研究所によると、日本の全人口の平均年齢は2000年に41・4歳だったが、21年に47・4歳に上昇し、団塊の世代が全員90歳を超える40年には、50・4歳に上昇するという。
日本人の高齢化は経営者の年齢にも顕著に反映されている。帝国データバンクの「全国社長年齢分析」によると、20年に社長の平均年齢は前年から0・2歳上昇して60・1歳。 調査を開始した90年以降に初めて60歳を超えた。
年代別の構成比は、60代が27・3%と最多で、次いで50代の26・9%、70代の20・3%だった。
人生100年時代というスローガンに促された生涯現役志向の波が高まれば、社長の高齢化に歯止めがかからず、後継者不在問題は一層深刻になっていくに違いない。
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