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塩野義、希望者に週休3日制 来年度から

塩野義製薬が来年度から希望する社員が週休3日で働ける制度を導入することが21日、分かった。新入社員や管理職などを除く約7割の社員が対象となる。大学院での勉強や資格取得などを通じた社員の能力アップを促し、自社でのイノベーション(技術革新)につなげる狙い。
希望者を募り、来年4月から制度を開始する。副業も認める。給与は週休2日に比べて8割程度になる。入社3年未満や管理職は対象外で、介護や育児での利用も認める。
塩野義は創薬事業以外へのビジネスモデル拡大を目指し、人材育成を重視している。資格取得などで年間最大25万円を補助する既存制度と組み合わせ、社員の自己投資を促す。 週休3日制は政府の経済財政運営の指針「骨太の方針」にも促進が盛り込まれている。みずほフィナンシャルグループが週休3日や4日を認める制度を導入するなど、動きが広がりつつある。
(産経新聞 9月22日)

「骨太の方針 2021」に週休3日制について、次のように書かれた。
<選択的週休3日 制度について、育児・介護・ボランティアでの活用、地方兼業での活用などが考えられることから、好事例の収集・提供等により企業における導入を促し、普及を図る>
 政府の方針を受けて、週休3日制を導入する企業はこれから増えていくだろうが、会社員はこの制度をどう受け止めているのだろうか。
クロス・マーケティング(東京都新宿区)は、全国20歳~69歳の仕事・バイト・パートをしている男女を対象に「選択的週休3日制に関する調査(2021年)」を実施した。
収入が多少減っても、休日が増えるほうがよいか。「休日は増えなくていい」が4割、「休日が増えるほうがいい」が3割だった。男女別では、男性は「休日が増えるほうがいい」「休日は増えなくていい」が同程だったが、女性は「休日は増えなくていい」 が高く、「休日が増えるほうがいい」 を17.8ポイント上回った。休日増よりも収入確保を優先していることが読み取れる。
では、休日が増えることで生産性が上がると思うか。この問いには、全体では「生産性が上がると思う」が4割で、この割合は若い世代ほど高かった。
 週休3日制で副業を認める代わりに、給与を減らす企業も出てくるだろうが、それだけ社員には自立が求められてくる。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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