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JR西、冬のボーナス減額 労組と再交渉、コロナで業績悪化

ono20200923

JR西日本は12日、冬のボーナスを減額することで労働組合と合意したことを明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が悪化しているため、再交渉に踏み切った。具体的な支給額は改めて協議する。  
今春の労使交渉では、冬のボーナスに当たる一時金として2.69カ月分を支給することで西日本旅客鉄道労働組合と合意していた。夏と冬の一時金を一括して決める現在の方式になった1990年以降、労使間でいったん合意した支給額を見直すのは初めてという。
(時事通信 9月12日)

JR西日本の2021年3月期連結決算の業績予想は、純損益が2400億円の赤字に転落する見通しである。前期は893億円の黒字だったが、コロナ禍で急落した。しかも連結決算の開示を始めた1992年3月期以降で、最大の赤字幅となった。
同様にJR東日本も、20年3月期の純利益は1984億円の黒字だったが、221年3月期連結業績予想によると4180億円の赤字に転落する。87年に民営化して以降、初めての赤字である。
 たとえコロナが収束しても、テレワークの推進が後戻りすることは考えにくい。「骨太方針2020」がデジタル化を重点政策に掲げ、菅義偉政権はデジタル庁創設を発表した。否応なしに就労形態はテレワークへと政策誘導されてゆく。
 人の移動が止まったことは航空会社にも打撃を与え、スカイマークは今年度の冬のボーナス支給を見送る。
 当然、コストダウンは急場しのぎの施策でしかない。各社とも新サービスや新規事業の開発を急ぐに違いない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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