2020/07/10
外食大手のペッパーフードサービスは3日、ステーキチェーン「ペッパーランチ」を運営する子会社の全株式を投資ファンドのJ―STARに売却すると発表した。売却額は85億円。 ペッパー社は同時に、「ペッパーランチ」と「いきなり!ステーキ」の計114店舗の閉店を決めた。国内では5月末時点で、「ペッパーランチ」を約170店、「いきなり!」を約400店運営していた。「いきなり!」で働く従業員については、店舗閉鎖に伴い約200人の希望退職も募集する。
また、米国子会社については、米連邦破産法に基づく破産の申請も行ったと発表した。米国では、4店舗が営業を続けていた。(読売新聞 7月3日)
帝国データバンクによると、ペッパーフードサービスの連結子会社であるKuni’sCorporation(米国デラウェア州)は、7月3日に、米国連邦倒産法第7章に基づく破産の申し立てを行った。 負債額は約3000万ドル(日本円で約32億1000万円)。
「いきなり!ステーキ」の多店舗展開には、同一商圏内に複数店舗を出店して顧客を喰い合うという問題が発生したと伝えられている。
コンビニエンスストアのようにドミナント戦略を志向したのだろうか。
「いきなり!」は話題にチェーンだけに、再建方法は耳目を集めるだろう。客席に余裕を設ければ、客単価を上げないと採算が取れない。
肉メニューの専門店として業態を変えるのだろうが、「ペッパーランチ」「いきなり!ステーキ」と革新的な業態をヒットさせた開発力に注目したい。
同社に対しては、一瀬邦夫社長の唯我独尊を批判する意見もあるが、外食業界でのし上がるには、あのぐらいアクの強い個性も必要だ。
ここは、ひとつ、批判よりも期待をもって見守りたい。
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