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民事再生のレナウン、希望退職者300人を募集へ

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民事再生の手続きに入ったアパレル大手のレナウンは28日、希望退職を募ると発表した。募集人数は関係会社を含めて従業員300人ほど。事業の立て直しに向けて、財務状況や資金繰りの改善をめざす。  
希望退職は6月4~11日に募り、退職日は6月25日。店頭で働く人らは対象外とする。業績に与える影響は明らかにしていない。応募者の数などが確定していないためという。    
民事再生手続きの開始決定は今月15日に東京地裁から受けた。現在、管財人のもと1カ月をめどにスポンサーを探している。東証1部への上場は6月16日に廃止になる見込み。現在は整理銘柄に指定されている。(朝日新聞デジタル 5月28日)

レナウンで希望退職の募集人数300人に達するほど応募者が集まるだろうか。いまの時期に退職すると前途は厳しくなる。

厚生労働省が発表した4月の有効求人倍率は前月比0.07ポイント低下の1.32倍で、4年1カ月ぶりの水準に陥った。求人数は8.5%減で、減少率は過去最大である。

雇用環境の悪化は総務省の調査にも顕著に現われている。4月の労働力調査で、完全失業率が2カ月連続で悪化して、0.1ポイントマイナスの2.6%。完全失業者数は6万人増加して178万人となった。 

さらに就業者数は前年同月比80万人減の6628万人。これは7年4カ月ぶりの減少である。

この状況では、傍目にはレナウンの社員は希望退職に応じないほうがよいように思うが、社内事情を知らないからそう思うのであって、迷わず応募する社員もいるかもしれない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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