2020/02/21
日本郵政グループ労働組合(JP労組)は13日、都内で中央委員会を開いた。かんぽ生命保険の不適切販売の再発防止に向け、会社が提案した販売員の営業手当の見直しを承認する。別の契約への乗り換えの際に不正が多発したため、乗り換え契約は手当を不支給とする。給与全体に占める基本給の比率を高め、歩合制の手当を減らす。いずれも4月から実施する。
増田光儀中央執行委員長は「再出発に向けて職場が変わったと社員が感じられるように足元を固めたい」と述べた。中央委員会は14日まで開き、かんぽ問題の対応のほか、春季労使交渉に向けた賃金改善の要求をまとめる。増田氏は「一般職の賃金を最優先に改善する必要がある」と訴えた。
(日本経済新聞 2月13日)
かんぽ生命保険の不適切販売(実態は不正販売)をもたらした背景のひとつに、営業を行ったのが郵便局員という「みなし公務員」「準公務員」であることが挙げられるのではないか。
公務員は行政権の拡大によって利益を確保するビジネスモデルの構築には長けている。だが、儲けの仕組みづくりのスキルと、営業の第一線で契約を取りつけるスキルはまったく違う。
営業に必須のコミュニケーションスキルを鍛えられていないのだから、そもそも保険商品の販売には適さない。
報道される内容から判断する限り、組織に目を向けても、営業目標の立て方、営業教育の仕方、評価の仕方が乱暴である。営業に不慣れな職員が乱暴な態勢で営業を行えば、不祥事が頻発するのは当然だ。
日本郵政グループは基本給の比率を高めるだけでなく、民間企業並みの営業教育を実施したほうがよい。
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