2020/02/06
東京都は2020年度、働き方改革を後押しする新規事業を始める。柱となるのが自宅や別の拠点で仕事をするテレワークなどの体験機会の提供だ。サテライトオフィスを整備して開放し、テレワーク実施企業を現状の25%から五輪期間中に44%に高める目標だ。働く意欲がありながら就労できていない人への支援にも乗り出す。
「話しかけられず集中しやすい」「導入手法を他社から学びたい」。都内オフィスビルの一室で27日、様々な企業の社員約30人が集まりテレワークの体験会が開かれた。
主催したのはテレワーク普及に取り組む都内23社の有志団体「TDMテレワーク実行委員会」。
(中略)
54%が「導入予定なし」――。一部でテレワーク推進の機運は出ているものの、都の19年の調査では導入に消極的な企業の実態が浮かび上がった。都は社外から会社のパソコンにアクセスできる機器の導入費を中小企業に助成するなどしてきた。
(日本経済新聞 1月30日)
新型コロナウィルスによる肺炎患者増のニュースを見て、感染症対策に備えて在宅勤務を想定する企業が増えたのではないか。
平時は通常出勤でも、天変地異や感染症の流行などの有事のときには、在宅勤務に切り替えられるように体制を整備しておく。俊敏な企業はシミュレーションを行っているはずだ。
有事には東京五輪も含まれる。大和ハウス工業は東京五輪の期間中に、本社勤務を中心に社員約3000人にテレワークを実施することを発表した。目的は交通機関の混雑対策だという。五輪期間中の混雑は通勤だけでなく、日中の営業活動にも支障をおよぼしかねない。
同社の発表に反応して、都内の企業には、開催期間中の勤務体制を検討するところが相次ぐだろうが、五輪対策の在宅勤務に支障が出なければ、そのまま制度として定着することも考えられる。
さらに五輪期間中は地方からの東京出張も抑制され、出張を削減する業務体制も構築されるのではないだろうか。
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