2019/11/19
兵庫県宝塚市は13日、バブル崩壊の影響で就職難だった30代半ば~40代半ばの「就職氷河期世代」を対象として正規の事務職員を募集した結果、受験者4人を合格にしたと発表した。来年1月に入庁する。
市によると、当初予定していた採用枠3人に対して、1635人が1次試験を受け、倍率は545倍に上った。その後の2次試験通過者20人が受けた最終面接の内容を点数化し、上位4人がほぼ同じ成績で並んだため採用枠を1人増やした。
愛知県や和歌山県なども同様の氷河期世代採用を実施したり予定したりしており、各自治体に広がっている。
(共同通信 11月13日)
就職氷河期世代の正規雇用に政府も腰を上げたが、40歳前後まで非正規雇用で働いてきた人がそう簡単に正社員として雇用されるとは思えない。
この年齢に企業が期待するのはプレーヤーとしてのスキルは当然だが、加えて管理職経験である。たとえ10人以下でもよいから部下を統括した経験がないと、プレーヤーとしてよほど跳び抜けていない限り、採用側の評価は芳しくない。
宝塚市の事務職員に採用された4人は、どんなキャリアを積んできたのだろうか。1635人の応募者から選ばれたのだから、ピカピカの人材なのだろう。制度の枠内でしか動けない行政の仕事は、民間に比べて窮屈だが、有能な人材は行政でも民間でも力を発揮する。
宝塚市には、4人を制度のなかに埋没させず、躍動できる環境を保障してあげてほしいものだ。
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