2019/10/04
外食チェーン大手のワタミは27日、創業者である渡辺美樹取締役(59)が8年ぶりに代表取締役会長に復帰する人事を発表した。最高経営責任者(CEO)も兼務する。清水邦晃社長(49)は続投し、最高執行責任者(COO)も兼ねる。10月1日付。ブラック企業との批判で低迷した業績は回復基調にあり、渡辺氏が再び会長に就くことで、新たな成長戦略を描けるかどうかが課題となりそうだ。
ワタミは、渡辺氏が経営戦略の立案を担い、清水氏が事業を推進する新たな体制を整えるとしている。
渡辺氏は1984年にワタミの前身企業を創業した。(共同通信 9月27日)
ワタミは渡辺美樹氏の会長復帰についてIRでこう説明している。
「当社グループを取り巻く経営環境の変化に対応し、さらなる成長に向けて経営体制を強化するため、代表取締役を2名体制とし、新たに代表取締役会長職を設けることで、経営基盤の一層の充実を図ってまいります」
復帰した理由について何もわからない一般論にすぎずないが、揚げ足を取られないためにはやむをえない記述である。実際、経営体制の強化なのだろう。
ワタミがブラック企業として糾弾されて以降、「和民」「わたみん家」など主力ブランドが、鶏料理「三代目鳥メロ」や、唐揚げ料理のミライザカ」などワタミグループには見えないブランドに転換され、“ワタミ隠し”と揶揄された。
だが、そう揶揄された時点で、もはやワタミ隠しではない。ワタミという社名を変更してはじめてワタミ隠しは成立するのだが、そこまで自己否定する気分にはなれなかったのだろう。
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