2019/07/20
客室の清掃やベッドメーキングなどを担うホテルスタッフの給与が上昇を続けている。アルバイト・パートの募集時平均時給は首都圏や関西で過去最高水準で推移する。インバウンド(訪日外国人)需要を見込んだホテル開発が相次ぎ、客室数の急増に人材の確保が追いつかなくなっており、今後も上昇する可能性が高い。ホテル事業者らは外国人の採用などにも力を入れる。
求人情報大手のリクルートジョブズによると、東京五輪・パラリンピックを控えホテルの供給が続く首都圏は6月の「ホテルスタッフ」の平均時給が1090円で、最高となった前月より0.3%(3円)下がったものの、前年同月比では2.6%(28円)上がった。関西は1050円となり同6.2%(61円)上昇。2カ月連続で最高を更新した。いずれも3年間で1割上昇している。(日本経済新聞 7月12日)
特定技能に指定された14業種に宿泊も加えられ、早くも4月に第1回宿泊業技能測定試験が全国7カ所で実施され、391名が受験した。国別受験者数は、ベトナム183名、ネパール56名、ミャンマー37名、中国28名、インドシア16名、フィリピン16名などだった。
試験は「フロント業務」「接客業務」「レストラン・サービス業務」「広報・企画業務」「安全・その他基礎知識」の5分野から出題され、日本の旅館・ホテルの業務に従事するための技能レベルを確認する内容で、合格者は280名だった。
宿泊業の特定技能受け入れ数は、5年間に最大2万2000名。特定技能人材は日本の旅館・ホテルの人手不足に寄与するだけでなく、日本の旅館で身につけたホスピタリティは、帰国後、経済成長に伴ってアジア各国で次々に建設されるホテルでの就労に役に立つ。
ベトナムの送出し会社の日本代表によると「特定技能の就労先は地方の老舗旅館が多くなると予想されるが、外国人にとっては日本式のおもてなしを習得するチャンスである」という。よい循環が形成されることを期待したい。
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