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住友商事元社員を逮捕 OB訪問の大学生に性的暴行容疑

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就職活動でOB訪問を受けた女子大学生を泥酔させて宿泊先に侵入して性的暴行を加えたとして、警視庁は26日、大手商社住友商事(東京都千代田区)元社員の三好琢也容疑者(24)=東京都北区滝野川6丁目=を準強制性交と窃盗などの疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。
中央署によると、三好容疑者は1日夜~2日未明、就職活動のためにOB訪問を希望した20代の女子大学生を都内の居酒屋に誘い、酒の一気飲みを強要。泥酔させて、この大学生が予約していたホテルの部屋に送り届けて部屋のカードキーを盗み、いったん立ち去った後、このキーを使って部屋に侵入し、性的暴行を加えた疑いがある。
(中略)
住友商事によると、今月上旬に事態を把握し、三好容疑者を懲戒解雇としたという。同社は朝日新聞の取材に対し、「大変重く受け止めている。このような事態が再び起こらないように社内で徹底して参ります」としている。
(朝日新聞デジタル 3月26日)

 
住友商事はOB訪問の時間帯に夜間を避ける方針を周知徹底すると報道されたが、これだけでは不十分だ。会社が個々の訪問を管理できるのか。無理だろう。
たとえば女子学生の訪問対象を女性社員に限定するとか、男性社員が訪問を受ける時には女性社員の同席を義務付けるなどの措置を講じない限り、この種の事件は繰り返されるのではないか。訪問を受けるOB社員が性悪説でみられるのは不自然だが、犯罪防止にはやむをえまい。

一方、学生の人権を守るのは大学の責務である。OB訪問に限らず採用面接でのセクハラなどに対しては、大学当局が毅然とした態度で抗議すればよさそうなものだが、(学生を採用していただいている)という負い目があるからなのか、表立った動きには至っていないようだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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