2019/03/12
帝国データバンクによると、企業約120万社のうち、女性社長の割合が全国一高い都道府県は青森だ。全国平均7.8%に対し、青森は10.6%。30年前(青森6.5%、全国4.2%)からずっと、「日本一」をキープしている。
そして、青森の女性社長の就任経緯をみると、「同族承継」の割合が69.5%と全国平均(50.4%)より高く、「創業者」が21.5%で平均(35.6%)より低いのが特徴だ。
女性社長の比率が高く、なかでも同族承継が多いのはなぜなのか。
同社の調査担当者は「青森は男性の平均寿命が全国で最も低く、男女差が最も大きい」ことを要因に挙げる。厚生労働省が5年に1度つくる都道府県別生命表(2015年)によると、男性の平均寿命は78.67歳で、女性より7.27年短い。社長だった父親や夫が亡くなり、娘や妻が後を継ぐケースが多いと考えられるという。
(朝日新聞デジタル 3月4日)
青森県では社長の娘や妻が後を継ぐケースが多いというが、その後、社業はどのように推移しているのか。発展なのか、横ばいなのか、衰退なのか。
かつてビジネス誌では女性社長特集や女性店長特集がひんぱんに掲載されたが、いまは「女性」という冠を付けた特集はさほど目にしない。優秀な社長や店長を取り上げる場合、性による区分けはなくなった。その人がたんに男性なのか、女性なのか。それだけのことである。
女性の開発担当者が手がけた消費者の懐に入り込んだ商品・サービス開発に対して、ひと昔前は「女性ならではの生活感覚」と評価されたが、いまでは、そんな表現はめっきり見なくなった。女性だからではなく、その担当者の感覚がすぐれていたのである。
しかもテーマにもよるが、「女性」という冠を付けた表現は、男尊女卑に受け取られかねない時代になった。
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