2018/12/06
深刻な長時間労働が問題視されている医師について、終業から次の始業までに一定の休息時間を設ける「勤務間インターバル制度」の導入を、厚生労働省が検討していることが29日、関係者への取材で分かった。
医師の残業時間の上限規制を巡っては、業務の特殊性から今後、他業種より緩やかに設定される恐れがある。一方で過重労働が以前から指摘されており、引き換えに勤務間インターバルが健康確保手段の一つとして検討されている。
医療関係者らで構成する厚労省の検討会が今後、議論を進め、上限時間や負担軽減策などを来春までにまとめる見通し。
(共同通信 11月29日)
医師の労働時間問題の解決は6年後まで待たないとクリヤにならない。厚労省の医師の働き方改革検討会は労働基準法を改正を議論し、罰則付きの時間外労働の上限規制導入を固めた。2024年に上限規制が適用される。上限時間は医療界が参加した検討の場で議論した上で、省令で定められるが、罰則が科せられるのは雇用主である法人理事長と院長である。
日本医療法人協会が11月17日に開いた「第33回全国医療法人経営セミナー」で、厚生労働省医務技監の鈴木康裕氏は、次のように警鐘を鳴らした。
「罰則には懲役刑も含まれる。罰金刑が主で懲役刑はなかなか適用されないと思うが、医師が懲役刑を受けると医道審議会で医師免許を剥奪される。時間外労働の上限規制は医師の働き方や病院経営の問題だが、理事長と院長の資格の問題でもある。ものすごく大変な問題であることを理解していただきたい」
医療機関経営者がどこまでリアルに受け止めたのかはわらないが、危機感を持つように訴えた発言だった。
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