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GAFAへ処遇改革

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NTT持ち株会社の澤田純社長は日本経済新聞のインタビューに応じ、国内通信への依存から脱却してグローバル事業を強化する考えを示した。鍵を握る人材について、米グーグルなどIT(情報技術)大手を指す「GAFA」に引き抜かれている現状に危機感を示し、待遇改善で対抗すると語った。グループでコストを8千億円削り、投資のメリハリをつけながら成長を目指す。
(中略)
「(NTT持ち株会社の研究開発の人材は)35歳になるまでに3割がGAFAなどに引き抜かれてしまう。19年度から、AIなどの研究者の賃金を引き上げたい」
NTTは研究開発の人材として毎年、60ほどの新卒を採用している。ただ、若い世代の研究者は年々、グーグルのほかアップル、フェイスブック、アマゾンなど世界の企業との奪い合いが激しくなっている。
(日本経済新聞 11月21日)

IoT、AI、ロボットの普及で到来すると話題のSociety5.0。現在のSociety4.0は情報社会で、5.0は創造社会だという。経団連の提言によると「価値を生み出す社会」「誰もが多様な才能を発揮できる社会」「いつでもどこでも機会が得られる社会」「安心して暮らし挑戦できる社会」「人と自然が共生できる社会」である。
旗振り役である中西宏明経団連会長はこの11月19日、内外情勢調査会が開いた講演会で次のように語った。
「Society5.0に向かうなかで、学生が黒いリクルートスーツを着て群れをなす新卒一括採用に違和感を覚えたので、会見で述べたら大騒ぎになってしまった。新卒一括採用は就職ではなく就社であり、5.0にはなじまない」
経団連によると5.0における企業人事は「平等主義からの脱却」。日本的平等主義から脱却し、各領域で抜きんでた才能を有するトップ人材やエリートの育成が実践されるという。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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