Talk Genius

人と会社と組織を考えるニュースマガジン

70歳以上雇用、4社に1社 厚労省集計

厚生労働省が16日発表した2018年の「高年齢者の雇用状況」で、企業の4社に1社が70歳以上の人が働ける制度を持っていることが分かった。法律で雇用の確保が義務付けられているのは65歳まで。深刻な人手不足を背景に、さらに年上の高齢者を働き手として活用する動きが広がっている。
6月1日時点の状況について、従業員31人以上の企業約15万7千社を集計した。
70歳以上の人でも働ける企業は全体の25.8%。前年より3.2ポイント増え、過去最高を更新した。企業規模別にみると中小企業(26.5%)が大企業(20.1%)を上回った。制度の内訳をみると、健康状態や業務成績など一定の基準を満たした人を雇用する企業が4割弱を占めた。
高年齢者雇用安定法は希望者全員の65歳までの雇用確保を義務付けている。再雇用などの継続雇用制度の導入で対応する企業が79.3%と最も多く、定年引き上げは18.1%、定年制の廃止は2.6%だった。継続雇用制度だと再雇用後に賃金が大きく下がる傾向にある。
(日本経済新聞)

新在留資格の適用対象となった14業種に期待通りに外国人労働者が集まるかどうか。国会の“拙速審議”を経て出入国管理法改正案が成立したところで、目論見通りに外国人が日本を選んでくれるかどうか不透明である。笛吹けども踊らず、かもしれない。その場合、14業種は現有戦力でまかなっていく以外にない。
一方で、人余りが顕在化しつつあるのが、メガバンク、生保、大手電機などである。事務作業のロボット化で間接部門に大量の余剰人員が発生し、営業部門などへの移動措置がとられるが、適応できる社員は限られるだろう。
適応できなければ退職に踏み切ることになるが、上記14業種への労働力移動が起きることは想定できない。ホワイトカラーで中年期を迎えた人に現場労働は難しいだろう。たぶん退職者の多くは前職と同業種の中小企業に転職するのではないか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

この著者の記事を全て見る

Talk Geniusとは-

ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。