2018/09/06
東京都が国家戦略特区で家事代行サービスに携わる外国人の在留期間拡大を国に提案した背景には、深刻な人手不足がある。都内では今後単身高齢者や共働き世帯が増える見通し。担い手を確保しにくい家事代行に海外の労働力を活用しやすい環境をつくる。事業者が埼玉、千葉など近県にサービスを提供可能にする規制緩和も求め、一層の普及を図る。
すでに外国人の家事代行を解禁済みの神奈川県を含め、東京圏の特区の認定を受けた事業者が受け入れる外国人について、在留期間を最長5年に延長するように求めた。特区では家事代行の国家資格を発行するフィリピンから労働者を受け入れている。業者からは「研修を実施し、生活習慣や文化に慣れた頃に帰国しなければならない」(ニチイ学館)と在留期間が短い課題を指摘する声が多かった。
(日本経済新聞 8月28日)
家事代行で大量の外国人が就労している国に台湾がある。外国人の大半はインドネシア人で、介護ヘルパーとして就労しているが、三菱総合研究所の調査によると、仕事の大半は家事手伝いだという。
台湾で高齢者生活サポートのニーズは、雨漏りや電気故障の修理や家事掃除が高く、介護ニーズは生活サポートのひとつに位置付けられている。だから介護ヘルパーとして終了しても、仕事の大半が家事手伝いなのである。
日本の場合、介護事業者には「生活を支える」「地域を支える」というスローガンを掲げているケースが多いが、介護保険制度では限界がある。便利屋サービス店「ベンリー」を全国展開するベンリーコーポレーションのフランチャイズに加盟した医療法人の理事長は「生活を支えるという看板に偽りのないようにするために、ベンリーに加盟した」と話していた。
家事代行人材は介護人材と対の関係にある。外国人人材の雇用は必須になっていく。
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