2018/08/22
どの会社でも役立つスキルがつく会社を優先する学生が7割超――。就職情報大手のリクルートキャリアが15日発表した来年入社予定の学生向け調査でこんな意識が明らかになった。汎用的な能力が身に付く組織を選ぶ大学生は3年連続で増加した。売り手市場を背景に、最初の入社先にしがみつかず、転職もにらみながら就活する学生のしたたかさが示された。
働きたい組織の特徴について、29項目の対立項目をあげ、学生に選んでもらった。同社サイトで募集し5月18日~6月14日の間に大学生4943人、大学院生1431人から回答があった。
どんな能力が身につく組織(会社あるいは職場)がいいか聞いたところ「どこの会社に行ってもある程度通用するような汎用的な能力が身につく」組織を選んだのは合計で72.3%にのぼった。「その会社に属してこそ役立つ、企業独自の特殊な能力が身につく」組織を選ぶ学生は27.7%で、その差は3年連続で広がった。規模が大きい企業や金融業を志望する学生では傾向がより顕著だった。
(日本経済新聞 8月15日)
「つぶしの利く人材輩出企業ランキング」を作成されれば、就職人気企業ランキングが大きく塗り替えられるだろう。
ただ、つぶしが利く企業の選出では、何が評価項目になるのだろうか。転職先の業種や職種の数でスキルの幅を評価するのか、転職による給与アップ者の数を評価するのか。上場企業社長の輩出数は分かりやすいが、つぶしが利くかどうかとは観点が違う。
概して、社内言語体系をつくり上げるような企業の出身者は、社内で通用したスキルが社外では通用しないことが多いようだ。そんな企業には唯我独尊タイプの企業文化が蔓延して「会社の常識=社会の非常識」に埋没しがちだからだ。
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