2018/06/12
2019年春採用に向け就職活動の面接などの選考が1日に本格的に解禁された。売り手市場が続く中、従業員300人未満の企業では求人倍率が10倍近く、空前の採用難となっている。大手企業のみならず、中堅・中小企業でも人材確保に待遇の改善など工夫を凝らす動きが目立つ。
機械商社大手の山善は18年4月入社の新入社員から、大卒総合職の月額給与を21万2000円から24万円引き上げた。「ベンチマークとしていた総合商社並みの水準」(尾崎良寛広報・IR室長)という。
トヨタ自動車は数十億円以上を投じ、本社近くの平山地区にある社員寮を19年1月の完成予定で建て替えている。老朽化に伴う措置ではあるが、建て替えを機に規模や設備を充実させ、福利厚生の向上につなげる。
仕事と家庭などを調和させる「ワークライフバランス」を制度として強化する動きも見られる。
(ニュースイッチ 6月3日)
待ち合わせ時間の調整で入った新橋のエクセルシオールカフェの隣席で、就活生が先輩らしき人と面談していた。先輩らしき人は大手生命保険会社に勤める20代後半のエリート然とした風貌。座席が詰め込まれているので、嫌でも隣席の会話が聞こえてしまう。
「転勤はあるんですか?」と就活生。先輩は「3年目以降は必ずあるよ」。「残業時間は毎月どのぐらいあるんですか?」と就活生。「30時間ぐらいかな。以前はもっとあったけどね」と先輩。おもに就労環境のやりとりだった。
生命保険会社の業務について、学生が付け焼き刃の知識で質問しても、実のある問答は無理だろう。その点、就労環境なら学生でも理解しやすい。先輩は一つひとつの質問にていねいに答えていた。残業時間が月30時間と聞かされてもピン!と来るのだろうか。
そう思ったとしても顔に出さずに、ワークライフバランスの大切さを説いていた。自分にも言い聞かせていたのだろう。
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