2018/03/06
メルカリは2月28日、4月以降に新卒入社する社員と内定者を対象に、新人事制度「Mergrads(メルグラッズ)」を導入すると発表した。新卒社員に対し、個人の能力や経験に応じた年収を、学年・時期を問わずに提示する。エンジニア、プロデューサー、デザイナー職が対象。
メルカリは背景に「現在の日本では、新卒新入社員に提示される給与は初任給として一律に決定しているケースが多く、個々人の能力や経験が反映されない。メルカリは2017年から新卒採用を本格化し、多様な学生との接触を通じ、『それぞれのスキルや経験に差があり、一律の初任給では適切な評価が難しい』と感じていた」ことがあるとし、「誰でも最速にスキルアップして評価される仕組み」を整えるために新人事制度を導入したという。
内定期間中の活動も正社員と同様の体制で評価し、入社前にスキルや経験を身に付けた場合、内定時に提示した額面よりも初任給が上がる可能性があるという。また、海外出張費用負担、プログラミング学習、語学学習などのインプット支援も行う。内定期間中のスキルアップを促進することが狙い。
(ITmediaビジネス 2月28日))
一律の初任給制度を撤廃し、個々人の能力に応じた給与体系を導入したIT企業には、サイバーエージェントやBEENOSなどの例がある。日本経済新聞(2月28日付)によると、サイバーエージェントは、新卒のエンジニア職に対して、AIなど高度な技術を保有していれば最低720万円の年俸を提示する。BEENOSは能力に応じて初任給を年俸360万~960万円に設定するという。
入社前から能力評価が実施されるのだが、初任給から高給を支払う外資系IT企業の給与体系が世界標準になっているなかで、初任給が一律年間300万円台という従来の給与体系では、優秀な学生がどんどん外資系に流れてしまう。
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