2017/09/12
日本マイクロソフト(MS)は有給の育児休暇を6週間取れる新制度を導入した。これまでは多くの企業と同様に育休中は無給だった。収入減を恐れて取得をためらっていた男性社員の活用を有給化により促す。養子縁組した社員も使えるようにして、実子、養子を問わず子供との暮らしを充実させることができるよう支援する。休暇を取得しやすい環境をつくり働き方改革を推進する。
日本MSは有給で6週間休める育児休暇制度を9月から導入した。正社員2200人が対象で、MSグループのなかでも日本法人独自の取り組みとなる。厚生労働省によると「育休中の数日間を有給とする例はあるが1カ月を超すのは珍しい」という。多くの企業は育休を無給としており、取得者は雇用保険から「育児休業給付金」が支給されるが、減収となる問題があった。
(日本経済新聞 9月4日)
先進的な人事制度は普及速度が速くなった。ひとつの事例として傍観する時代は過ぎ去り、自社に導入するにはどうすればよいかを検討して実行に移すかどうかが、人材確保の成否を左右するようになった。日本マイクロソフトの育児休暇制度をアレンジして、導入する企業はつづくだろう。
だが、そもそも有給で6週間も休める育児休暇制度を運営できるような企業は限られている。人材確保力に差が開いてしまうのはやむを得ないが、昨今の働き方改革に積極的な企業は、一方で人事考課も厳しい。とくに若い人たちは(人にやさしい)などと勘違いをして、入社しないほうがよい。
厚遇は成果とセットになっている。厚遇を提供する代わり、つねに最上の成果を出しつづけることを求めないと帳尻が合わないのだ。
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