2017/08/10
新卒学生の採用活動で、大学での成績や取得単位などを記録した履修履歴を活用する企業が増えている。履修履歴を基に学業に対する姿勢や考えについて尋ね、「やりたいこと」だけでなく「やるべきこと」への取り組み方などを多面的に見るという。採用段階で学生の「素」の姿に迫ろうと企業も知恵を絞っている。
「最も力を入れた授業は何ですか?」「後輩に勧めたい授業は何ですか?」--。企業の採用面接。大学生に質問する面接官の手元にあるのは、就職関連会社「大学成績センター」(東京都千代田区)が作成した学生の履修履歴データだ。大学で取得した科目や単位数、評価が記されている。
企業から履修履歴の提出を促された学生は、インターネットを通じ、履修した科目やABC、優良可などの成績をセンターのデータベースに登録。それをセンターが共通の書式にまとめて企業に提供する仕組みだ。
(毎日新聞 8月2日)
企業の採用担当者に聞くと、ビジネスゲームをさせると学生の資質を見極めやすいという。思考力、判断力、協調性、対話力、リーダーシップなどが見えてくるのだそうだ。
そうして(わが社に適性あり)と見極めた新卒社員も、その約4分の1は入社3年以内に退職してしまう。これをミスマッチと見るかどうか。採用コストと教育コストを計算すればミスマッチで、憂慮すべき問題だ。
しかし、いくら憂慮しようと、あるいは引き留め策を講じようと、辞めていく社員は辞めていく。この現実を受け入れて、入社3年間は試用期間と見なせばよいのではないか。辞めていく社員は、たぶん試用期間のように考えて、さっさと転身を図っているのだ。お互い様である。
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