2017/07/11
日本商工会議所が3日発表した全国約4千の中小企業を対象にした調査で、「人手不足」が深刻化している現状が浮かび上がった。「人手不足」と回答した企業は60・6%で、前年の55・6%、前々年の50・3%から増えている。
業種別では不足と回答したのは、宿泊・飲食業が83・8%、運輸業が74・1%、介護・看護が70・0%で、サービス産業で不足感が強い様子がうかがえる。また、従業員101人以上の企業で不足していると回答した割合が7割となった一方、5人以下では「過不足はない」との回答が多く、企業規模によって状況は異なる。
(産経新聞 7月4日)
人手不足対策は女性と外国人の活用だけでは限界がある。定年延長が必須で、当面は70歳定年制を設ける企業が増え、いずれ75歳定年制も珍しくなくなるだろう。担当業務も、かつての部下の補助業務ではなく、保有スキルを十分に発揮できる業務に切り替えないと、社業に支障が出かねない。
人手不足対策として定年を延長する企業が増え、70歳定年が定着すれば、国にとっては、年金支給時期を遅らせる土壌ができて好都合だ。働き方改革を推進する過程で、定年延長にスポットを当てて世論形成を仕掛けていくだろう。
就労は健康増進にもプラスで、高齢者の社会参加は医療・福祉の重点的な政策に盛り込まれている。高齢者の就労は社会保障費の抑制策にも合致しているのだ。
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