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就活生の親はやはり心配性?

就職活動をする大学生や大学院生の子を持つ親のうち、子の就職を巡る環境について「厳しい」とみている親は65.5%に上ることが、就職情報会社マイナビの調査で分かった。
 
人手不足による企業の高い採用意欲を反映し、同社が2018年卒業予定の学生に尋ねた別の調査では「厳しい」との見方は11.3%にとどまり、親の心配性が目立つ。ただ、大手を中心とした多くの学生が志望する人気企業は「狭き門」となっており、望み通りの企業に就職できるかを不安視する親心が影響しているとみられる。
 
マイナビの担当者は「親は現在の就活状況を正確に把握し、子供が悩んでいる時に相談できるのが良い手助けになる」としている。
(日本経済新聞 6月16日)

就活生の親の多くは安定志向だろう。どんな一流企業に就職しても、10年後や20年後にもいまと同じ一流でありつづけるとは限らない。子供が入りたい企業に入らせればよい。入社候補企業をよほど誤解している場合だけ、社会人の知見をもって反対すればよいのだ。

多くの親は、いまだにベンチャー企業への就職など危なっかしくて不安でならないのではないか。マザーズ上場のIT企業の採用担当者はこう話す。

「これだけベンチャー企業がダイナミックに活動して久しいのに、応募者の保護者は『ベンチャーは危ない』とか『胡散臭い』という反応なのです。だから保護者向け説明会を開いて理解を求めています」。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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