2017/05/15
音楽大手のエイベックス・グループ・ホールディングス(東京)がグループ従業員約1500人を対象に未払い残業代の実態調査をしたところ、適正に支払われていない残業代が数億円規模に上ることがわかった。
対象期間は昨年6月中旬から今年1月中旬にかけてで、支給対象となる従業員には5月中に未払い分を支払う。
同社は所属アーティストのマネジメント担当や音楽制作の部門で働く従業員を中心に深夜まで働くケースが多い。これまでも一定の残業代を支払っていたが、昨年12月に労働基準監督署から未払いの残業代があるとして是正勧告を受けていた。
同社は今回の問題を受け、残業時間の長短に関係なく残業代が一律で支給される「裁量労働制」の導入など、働き方改革を進めると説明している。
(読売新聞 5月2日)
昨年12月に是正勧告を受けて、エイベックス・グループ・ホールディングスの松浦勝人社長は、自身のブログに次のように書いた。
「時代に合わない労基法なんて早く改正してほしいし、そもそも今のキャンペーンは労基法の是正が遅れているにも関わらず、とりあえず場当たり的にやっつけちまえ的な不公平な是正勧告に見えてならない」
業務が深夜におよんだり、休日出勤が常態化しやすい企業が、業務の特殊性を主張したところで無力である。共感も得られない。業務を法律に合わせるのが筋で、それが困難なら当局と話し合えばよい。
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