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会社と自宅、仕事は半々=10月から「分断勤務」―ドコモ

NTTドコモは20日、働き方改革の一環として、一日の勤務時間を分割して働くことができる「分断勤務制度」を10月から導入する方針を固めた。在宅勤務などと組み合わせて、会社と自宅で仕事を半分ずつこなすといった自由な働き方が可能になる。利用条件を設定した上で、本体を含むグループ会社の2万5000人全員を対象に導入する。

分断勤務を導入した大手企業はまだ一部に限られ、普及すれば子育てや介護などを抱える社員にとっては朗報となりそうだ。

ドコモの一日の所定労働時間は7.5時間だが、働く場所を会社と自宅に分けることは認めていない。このため途中で退社すると、フルタイム勤務扱いにならなかった。分断勤務導入後は、会社で3.5時間勤務した後、自宅で4時間働くなどの働き方が選択できるようになる。

夜間の海外との会議や、工事の立ち会いといった仕事に分断勤務を適用することも可能で、残業の抑制効果も期待される。
(時事通信 4月21日)

滅多に発生する問題ではないが、サラリーマン・OLにとって、勤務時間中の通院は勤務を分断させてしまい、半休を取得するにしても、どこか遠慮がともなう行動である。そこで勤務時間を終えてから医療機関に行こうとしても、すでに診療時間が過ぎている。

NTTドコモのように分断勤務が実施されれば、代休の取得も不要になり、通院時間の悩みは和らぐだろう。

この悩みには医療機関も理解を示し、2008年にナビタスクリニックが「駅ナカクリニック」としてJR立川駅の駅ビルで開業した。会社からの帰路に受信できるように、ターミナル駅の駅ビルに開業し、平日の診療時間は午後9時まで。

ナビタスクリニックは、その後、新宿、川崎にも駅ナカクリニックとして展開している。

不便の解消を事業化した格好の事例である。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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