2017/02/27
人材サービスのエッセンス(東京・中央、米田瑛紀社長)は大企業の社員が自社に在籍したまま、ベンチャー企業(VB)で週1回働くことのできる研修サービスを始める。大企業の幹部候補人材にVBが抱える課題の解決に取り組ませ、スピード感のある仕事の進め方を吸収してもらう。
他社留学型の研修サービス「ナナサン」は研修期間は3~6カ月を基本とする。人材を送る側の大企業がエッセンスに月額20万円の研修費用を支払う。すでに東京電力ホールディングスや酒類販売のカクヤス(東京・北)が導入を決めた。
大企業のリーダー研修を巡っては、海外留学やグループ企業への出向など様々な方法があるが、日常業務が忙しく、研修時間が取りにくいとの課題があった。
(日本経済新聞 2月20日)
看板も資金もない環境で、スピード感をもって、1人何役もの業務をこなすのがベンチャー企業の社員である。周囲のサポートを得たくとも、豊富な人材は揃っていないし、経験値にすぐれた人材も少ない。
ベンチャー企業では組織力をアテにできない以上、個人の力量が問われてくる。大手企業社員のベンチャー企業での研修には“ないない尽くし”の環境を経験させ、いわば個人力の養成を期待できる。
一方で、ベンチャー企業社員を大手企業で研修させることも有効ではないのか。ビジネスのステージ、スケール、豊富な資金、人材などを前提にもまれることは、将来像の追体験にもなりうる。
同様の経験は公務員にも当てはまる。自治体から中央省庁に出向経験をもつ職員たちに聞くと、一様に「視野が格段に広がった」という。
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