2017/01/25
ソフト開発のサイボウズは17日、同社での仕事を副業とする人材を募集する新たな採用方法「複業採用」を始めたと発表した。勤務日数などの条件は個別に面談して決める。同社は2012年から社員の副業を認めており、政府の働き方改革が進む中、多様な人材の獲得につなげる。
他社または個人事業主などで既に仕事を持ちながら、サイボウズの理念に共感できる人材を対象に募集する。現時点では募集職種を一部に限っているものの、今後は状況に応じて職種を拡充することも検討する。勤務地は東京、大阪、松山だが、相談次第で在宅の可能性もあるという。
(日本経済新聞 1月18日)
このような取り組みは企業間に浸透するのが速い。副業解禁のニュースが続出すれば、副業禁止規定の有無にかかわらず、副業をはじめる会社員は増えるだろう。フレックスタイムや在宅勤務の推進も、結果として副業の環境整備を促進する。
副業の解禁は、他流試合を通じた社員のキャリア形成という大義名分があるが、一方で(解禁によって収入増の機会を提供したのだから給与は抑制する)という会社側の心理も煽りかねない。中小ベンチャー企業には(副業OK)を求人票に明記するケースが増えるのではないか。
副業が普及すると会社への帰属意識が薄れ、やがて定着率の低下を引き起こしかねないという懸念もあるかもしれないが、おおかた杞憂だろう。副業を継続的に行なうには本業の安定が前提となる。副業派はいまのペースを守るために本業も大切に確保するはずだ。
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