2016/10/26
東芝は18日、中止していた事務系・技術系の大学新卒の採用を2018年4月入社から再開する方針を明らかにした。昨年発覚した会計不祥事の事態収拾と並行して進めたリストラの一環で、17年入社については採用活動をやめていた。財務面では厳しい状況が続くが6月に新体制が発足し、足元の業績も比較的堅調なことから再開に踏み切る。
同日、都内で約4年ぶりに開いた技術戦略説明会の冒頭で網川智社長が明らかにした。具体的な採用人数は今後詰めるという。東芝は中止前までは800~1000人規模の採用計画を維持してきた。
(日本経済新聞 10月19日)
会社の10年後を担うのは新卒社員である。東芝も10年後を見すえれば、新卒採用の再開は喫緊の課題だったはずだ。
リクナビやマイナビの調査によると、学生が企業選択で重視する項目のなかで「成長性」「安定性」「やりがい」の比重が下がり、「勤務体制」「福利厚生」の比重が上がっているという。ブラック企業問題への反動が現われたのだ。
東芝を希望する学生は何を求めるのか。堕ちたとはいえ、東芝が一流企業であることには変わりない。大企業指向の学生が応募するのだろうが、起業家を志す学生にとっては再生への修羅場を経験できるのではないか。
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