2016/09/13
経済産業省は東証上場企業を対象に、経営者の後継者育成の実態を調査する。育成計画があるのか、どのように候補者を絞り込んでいるのかなどを調べる。今年に入り上場企業のトップ人事を巡る混乱が相次いだことを踏まえ、外には見えにくい選考過程の“相場観”を明らかにして、上場企業に透明性の確保を促す狙いがある。
調査は東証1部・2部上場企業約2500社にアンケートを送付。調査結果は、経産省が設置する企業統治に関する有識者会議に報告し、来年2月にトップ人事の透明性確保に関する指針をまとめる際に参考にする。
アンケートでは、社長・最高経営責任者(CEO)や取締役会、指名委員会などのうち、どこが後継者計画の作成を担っているかを調べる。
(日本経済新聞 9月6日)
透明化が時代のキーワードになったが、透明化する必要のないプロセスもある。上場企業の後継人事も選考過程を社外に透明化する必要はなく、決定後に人選の理由を開示すればよい。選考基準や選考方法は各社各様で、それぞれの会社でも数年単位で変化するものだ。
どんな会社でも選ばれるべきは、経営課題を解決できて、成果を出せる人。多くは稼げる人が選ばれている。
透明性を確保すべきは、むしろ元社長や元会長の実力OBによる院政である。社長人事にも影響力を行使し、了解の取り付けが掟のように定着している会社も散見されるが、こうした妖怪の存在こそ透明化したらよい。
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