2016/08/25
9月に予定する「働き方改革実現会議」発足に向け、具体策づくりを担う「実現推進室(仮称)」を8月中にも内閣官房に設置し、準備を加速させる。
実現会議は安倍晋三首相が議長を務め、加藤勝信担当相や塩崎恭久厚生労働相ら関係閣僚と労使の代表、有識者で構成。(1)同一労働同一賃金の実現(2)長時間労働の是正(3)高齢者の就労促進(4)障害者やがん患者が働きやすい環境の整備―を主なテーマに、来年3月までに行動計画を取りまとめ、関連法案を国会に提出する段取りを描く。
(時事通信 8月18日)
人員計画を立てる場合、社会保険料を含む非正規労働者の人件費を正社員のおよそ2分の1と見積もる企業が多いが、賃金を正社員の8割にまで引き上げるとなれば、人件費対策として非正規労働者を雇用する利点がなくなってしまいかねない。8割という数字には、(非正規労働者を正社員に登用すべし)というメッセージが込められているのではないか。
目的のひとつは少子化対策だろう。結婚、出産、子育てというプロセスを辿る前提は安定した収入の確保で、不安定なうえに昇給も望めない非正規労働者のままでは、なかなか結婚に踏み切れないのが実情だ。
安倍政権は失業対策に一定の成果を出したが、非正規労働者問題を改善できなければアベノミクス失敗と攻勢をかける野党に対して、反論できる材料を失ってしまう。正社員をどれだけ増やすかに心血を注ぐだろう。
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