2016/08/15
厚生労働省は5日、外国人の介護人材の受け入れに関する検討会を開き、東南アジア3カ国の介護福祉士の訪問介護を解禁することを決めた。
介護需要が高まる中、担い手不足を緩和するのが狙いで、2017年4月からの実施を目指す。
経済連携協定(EPA)に基づき、ベトナム、フィリピン、インドネシアから来日し、一定の経験を国内で積んで介護福祉士の資格を取得した人が対象。今後は施設勤務だけではなく、高齢者の自宅でトイレや食事の介助などが可能になる。
外国人による訪問介護をめぐっては、高齢者と円滑にコミュニケーションができるかどうか懸念されている。厚労省は今後、検討会を数回開き、外国人向け相談窓口の設置や、高齢者が安心して介護サービスを利用できる仕組みなどの支援策を年内にまとめる方針だ。
(時事通信 8月5日)
わかりきっていることだが、2025年に向けて介護サービスの整備を推進するには、人手不足が難題である。極端な話、サービスの質を低下させれば人手不足解消に寄与するだろうが、これは選択肢としてありえない。
介護ロボットの導入はどうだろうか。人手に代わる機能を発揮するだろうが、あくまで補完的な手段にすぎず、抜本的な措置ではない。元気高齢者に支える側に廻ってもらうことも議論されているが、やはり補完的な措置である。
中高年サラリーマンに第二の仕事として介護職に移動させる案も浮上しているが、当人の志向性や適応性から、そう単純に実現するとは考えられない。これまでの人生経験は介護現場に役立つが、ホワイトカラーとして働いてきた身には、体力的に難儀である。
となると、残るは外国人の介護人材の受け入れしかないというのが現時点での結論だ。厚労省の施策を待たずに民間ベースで進めないと間に合わないだろう。
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