2016/07/22
文部科学省、経済産業省、厚生労働省は12日、学生が参加するインターンシップ(職業体験)の推進に向けた検討会の初会合を開いた。検討会は年内にインターンを通じた企業の採用活動の実態や教育効果を調査する。中小企業はインターンを通じた採用活動を認めるよう求めており、検討会での論点の一つになる。
検討会には経団連と経済同友会、日本商工会議所も参加した。現在は経団連が定める企業紹介の解禁日前に、インターンで得た学生の情報をもとに採用活動をすることは認められていない。人材不足に悩む中小企業は解禁日前のインターン採用を求めているほか、外資系やIT(情報技術)企業では既に事実上の採用活動になっている。こうした実情を踏まえ、政府は6月に決めた規制改革実施計画で「企業がインターンで取得した学生情報の取り扱い」を議論するとした。
(日本経済新聞 7月13日)
中小ベンチャー企業と外資系企業が経団連の定める解禁日を前に採用活動をはじめている現実に対して、いまさら規制をかける意味はない。すでに新卒一括採用は事実上崩れ、中小ベンチャーのなかには、解禁日の1年前から学生との接触をはじめるケースが増えている。
学生との接触イベントを手がける採用支援会社は、年々開催回数を増やし、インターンシップを経て採用というモデルを定着させている。採用市場で大手企業と渡り合うには早い時期から学生とアプローチしなければ、学生に振り向いてもらえない。
さらに「インターンシップは企業と学生の双方が互いに相性を確認できる機会なので、新卒入社して3年以内に2割から3割が退職するというリスクも低減できます」(採用支援会社)という。
大学が一定の要件を設けてインターンシップを単位に認定すれば、学業との両立が危ぶまれるという懸念も解消されるだろう。
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