2016/06/29
定食チェーンを展開する大戸屋ホールディングスは23日、東京都内で株主総会を開き、会社側が提案した窪田健一社長の再任を含む取締役選任議案を可決した。
議案は取締役11人のうち、窪田氏ら3人を除く8人を入れ替えるもので、昨年7月に死去した創業者の三森久実・前会長の遺族が反対を表明していた。
人事案を巡っては、三森前会長の妻、三枝子氏と、今年2月に取締役を辞任した長男の智仁氏が反対の意向を文書で表明していた。2人は発行済み株式の約19%を持つ。
(読売新聞 6月23日)
この株主総会でのやりとりを報じた産経新聞(6月23日付け)によると<ある女性株主からは「前会長が急逝し、残された取締役が遺志を継いで会社を発展させるのが普通ではないか。5人も取締役が退任するのは、一致団結からはほど遠い」と心配する声があがった。
また、別の男性株主は「取締役がこれほど多く入れ替わるのは通常ではない。ガバナンスが不足している」と指摘すると、会場からは大きな拍手がわき上がった。
創業家は経営陣との勢力争いを再燃させるのかどうか。今後の業績が順調なら株主は納得するから、創業家は傍観する以外にないが、業績が低迷すれば取締役人事は修正を迫られる。当然、現経営陣もリアクションを覚悟しているはずで、勝ち取った人事の正当性を証明するためにも、増収増益は必須である。
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