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採用面接が解禁、6月上旬に内定・内々定が集中か

2017年春に卒業予定の大学生らに対する企業の採用面接が1日、解禁された。
経団連が定める解禁日は昨年は8月1日だったが、就職活動の長期化などを招き、今年は2か月前倒しされた。企業の採用意欲は引き続き旺盛で、学生側が有利となる売り手市場が見込まれる。

経団連に加盟する約1300社の大手企業などの多くはこの日に面接を行い、オフィス街は朝からリクルートスーツ姿の学生が目立った。

就職情報会社ディスコによると、企業が内定・内々定を出し始めるピークは今月上旬とされる。多くの企業は今後1~2週間に数回の面接を行い、内定者を決めるとみられる。
(読売新聞 6月1日)

経団連に加盟していない外資系企業は4月以前に内定を出し、国内企業も従来から一部の学生を対象に一本釣りを行なっているなど、就職市場のルールがなきに等しいことは学生自身が十分に知っている。
東京大学工学部の4年生は、昨年秋に大手IT企業からこんな依頼を受けたという。
「東大、東工大、早稲田、慶応の4大学の理数系の学生を20名集めた食事会を開きたいので、集めてほしいと頼まれました。食事会に参加した学生に内定を出すことは暗黙の了解です。こういう話はあちこちで聞きますよ」。

学歴不要論は昔から叫ばれているが、これがタテマエであることも学生の間では常識だという。外資系を含めて統制したり、逆に全面的に自由化するよりも、形式と実態のバランスで推移させたほうが現実的かもしれない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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