2016/04/15
公明党は7日、正規・非正規にかかわらず同じ職務の労働者に同じ賃金を支払う「同一労働同一賃金」の実現に向けた提言案を大筋でまとめた。非正規労働者の正規労働者に対する賃金水準を「6割程度の現状から欧州並みの8割に引き上げる」ことを目指す。自民党と足並みがそろった格好。来週以降、政府に提出する。
提言案では、職務内容に関連しない通勤手当などで差を設けることは「合理的とはいいがたい」と指摘。関連法を改正し、合理的な理由のない不利益な取り扱い禁止の徹底を盛り込む。非正規労働者に対する能力開発の機会を充実させることなども求めた。(毎日新聞4月7日)
非正規労働者の処遇が改善されない限り、結婚、出産を望んでいても実行に移せない若者が減少せず、少子化対策にも、地方創生にもいっこうに目途が立たない。若者が地方に就職し、現地で所帯を持ち、地域経済の振興を図り、地方を創生させるという政府のシナリオを推進できない。
非正規労働者の賃金を正規労働者の8割に引き上げられては、企業にとっては非正規労働者を雇用するメリットが薄れ、やがて正規雇用へと移行するケースも出るだろう。
さらに同一労働同一賃金が実現すれば、雇用形態に関わらず“プロ労働者”が増えるのではないだろうか。
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