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女性管理職「1割」半数――日経調べ

日本経済新聞社がまとめた「社長100人アンケート」では、女性活躍推進法が4月1日に施行するのを前に女性管理職についての考え方を聞いた。現時点に比べて2020年の女性管理職比率を「高める」との回答が93.1%と大半を占めた。ただ、具体的な目標としては「1割前後」が49.6%。「20年に女性管理職比率30%」という政府目標との格差は大きい。

現在の女性管理職比率は「ほとんどいない」が45.6%で「1割前後」が37.9%と女史絵比率はまだわずかだ。
(日本経済新聞 3月27日)

この調査によると、企業が進めている女性管理職を増やすための環境整備として最多は「育休からの復帰支援」で82.2%だった。これは予想通りの結果だが、2番目の環境整備が問題だ。「男性社員の意識改革」で77.8%も占めていたのだ。

すっかり風化した感もあった男尊女卑が、企業内にまだ染み付いている。これまでの時代は、能力が同等なら男性が優先的に昇進してきた。歴史を修正する意味で、女性の昇進を優先することを男性は受け入れなければなるまい。
女性活躍促進策をさらに推進するには、指標を女性管理職への登用数よりも、女性取締役の登用数に切り換えたほうがよい。経営の意思決定に参画してこそ、真の活躍と言えるだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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