2016/03/17
社外取締役の活用により、企業統治が「変化した」とする上場企業の回答が7割超となったことが、大和総研が実施した意識調査でわかった。社外取締役の有効な活用は、東京証券取引所が昨年6月に導入した「コーポレートガバナンス・コード(企業統治原則)」の重要な柱のひとつで、登用者数は着実に増加している。一方、社外取締役が活躍する環境の整備は、引き続き課題となりそうだ。
東証の企業統治原則は上場企業に対し、主要取引先の在籍者らを含まない独立した社外取締役を、少なくとも2人以上選任するよう求めている。東証によると2人以上の独立した社外取締役を置く企業の割合は、昨年7月末時点で東証1部上場企業の5割近くとなり前年に比べて倍増した。
(産経新聞 3月10日)
経営統治は医療法人と社会福祉法人にも及んでくる。改正医療法と改正社会福祉法に基づいて外部監査が義務付けられで、2017年4月にも施行される見通しだ。税制優遇や補助金の受給などの見返りに、経営の透明性が求められるのだ。
監査対象は、一般病院が収益高70億円以上・負債50億円以上、社会医療法人が収益高10億円以上・負債20億円以上、社会福祉法人は事業高10億円以上・負債20億円以上が候補に上がっている。
この対象基準によると、監査対象法人数は医療法人が約1000法人、社会福祉法人が約1000法人。監査法人にとってはビジネスチャンスだが、該当する法人にとっては難儀だ。上場企業の監査業務担当者などは引っ張りだこになるかもしれない。
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