2016/03/01
生産性を高め労働時間を減らす「働き方改革」が必要と考える企業は8割。それでも全体の半分は未着手のまま――。デロイトトーマツコンサルティング(東京・千代田)の「ワークスタイル実態調査」でこんな企業の実態が浮かび上がった。
調査は顧客企業を対象に実施し、200社から有効回答を得た。無駄な残業などを減らす働き方改革の必要性を感じる企業の比率は、2年前から6ポイント高まり81%に達した。それでも「実施中」の企業は31%どまり。50%は具体策に踏み切れずにいる。
(日本経済新聞 2月21日)
なぜ残業削減の対策を打てないのか。それは打ちたくないからで、残業がなくなったら困ると思っているからだ。業務目標を達成できないから、残業を容認しているのではない。
仕事が片付くかどうかではなく、“はじめに残業ありき”なのである。
多くの日本企業にとって、残業は文化である。生活時間を削り、職場に身を捧げることが滅私奉公として尊ばれる。この文化を変えるのは容易でない。
たとえはノー残業デーの導入は30年以上前からあったが、いまだに残業削減が問題になっている現実は“残業社会”の持続を示しているだろう。団塊世代、シラケ世代、新人類、バブル世代、就職氷河期世代、ゆとり世代――どの世代も残業文化を引き継いできた。ワークライフバランスが提唱されたぐらいで、この文化はす簡単に変わらない。
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