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イトーヨーカ堂、前社長の亀井氏が社長に復帰

セブン&アイ・ホールディングス(HD)傘下の総合スーパー、イトーヨーカ堂は8日、前社長の亀井淳顧問(71)が同日付で社長に復帰する人事を発表した。
イトーヨーカ堂は業績不振が続いており、戸井和久社長(61)から7日、セブン&アイHDの鈴木敏文会長(83)に「責任をとりたい」として辞任の申し出があったという。
(中略)

セブン&アイHDが7日発表した2015年3~11月期連結決算で、イトーヨーカ堂の営業利益は同期としては過去最大の144億円の赤字(前年同期は25億円の赤字)となった。地元産の生鮮食品や加工品の品ぞろえを増やし、不採算の約40店を閉鎖する方針を打ち出すなど、改革に取り組んできたが、客離れに歯止めがかかっていない。
(読売新聞 1月8日)

総合スーパーの不振について西友OBに尋ねたところ、「もう衣類売場は閉めて、たとえばデイサービスなどやフィットネス事業をみずから経営するか、あるいは当該の事業者などに賃貸するか。そうする以外にない。いまのままなら誰が社長をやっても、抜本的な業績回復は難しい」。そう断言した。

このOBは、こうも付け加えた。
「他の総合スーパーに比べて変化への対応にすぐれていたイトーヨーカ堂が、40店も閉める判断を下したことをもって、総合スーパーの時代は終わったといえる。この時期に総合スーパーの社長を務めるのは辛いだろう。損な役回りだよね」。

社長としての功績を残せるかどうかは、タイミングも大きく影響してくる。これは運としかいいようがない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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