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厚労省、潜在保育士の復職へ一時金を支給

厚生労働省は保育士の不足を解消する緊急対策を打ち出す。保育士の資格があるのに働いていない「潜在保育士」の復職を促すため、2年勤めれば返済不要となる就職準備への一時金を支払う。保育所向けの貸付制度も新設し、保育士資格を持たない人が保育所で働きながら資格を取れるよう促す。

女性が子育てと仕事を両立できるよう保育の受け皿を50万人分増やす政府目標の達成に向け、不足する約9万人の保育士の確保につなげる。
安倍晋三政権は現在1・4台の出生率を1・8台に高める目標を掲げる。
(日本経済新聞 12月17日)

介護施設と保育園を経営する社会福祉法人の理事長によると「介護士よりも保育士のほうが、確保が大変ですよ。すぐ辞めちゃいますから」。介護士も離職率の高い職業ではないのか。
「そうですけど、保育士の離職率はもっと高いんです。給料も問題だけじゃなく、園児たちに目が離せないので、ストレスが凄いんですよ」。理事長はお手上げ状態という風だった。

保育士不足を補うには潜在保育士の復職が最も現実的だが、外国人介護士の雇用が模索されているように、いずれ外国人保育士の雇用が論議されるかもしれない。高齢者に子育て経験の活用を期待し、さらに社会の支え手としての役割を提供するために、高齢者の雇用も進んでゆくのではないだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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