2015/11/16
今まで「男の世界」とされてきた建設現場。固定観念は変わり、女性が働くことは特別なことでなくなってきている。日本建設業連合会(日建連)が公募して名付けた“けんせつ小町”は、そんな女性たちの呼び名だ。背景には業界を取り巻く深刻な人材不足がある。
日建連は今後10年間で90万人の技能者を確保し、そのうち20万人は女性とすることを目標としている。新規就職者数を増やすためには、設計部門だけでなく、建設現場でも女性が活躍できる環境作りが必要だ。将来の建設業を担う”けんせつ小町”の最前線を追った。
清水建設が手掛ける東京・世田谷区のマンション工事現場では、二人の「けんせつ小町」が働いている。その一人、正道照奈(まさみち・てるな)さんは入社4年目。東京理科大学の建築学科を卒業後、施工管理職(いわゆる現場監督)として清水建設に入社した。
(中略)
入社してから、愛知県で大学校舎の新築工事、市役所の新築と解体・改修を担当し、今回のマンションの建設現場が3カ所目に当たる。工期の中盤から参加しており、建物の骨組みにあたる躯体(くたい)から、外装や内装など、完成まで担当する予定だ。
(東洋経済オンライン 11月8日)
ある女性の建築デザイナーによると、女性スタッフの退職理由の多くが、建設現場で男性職人からいじめられることだという。彼女はいっきにまくし立てた。
「私たちは建設現場でデザインに基づいて指示を出すのですが、現場は男性社会なので、女性から指示されること自体、嫌がる一級建築士や職人が多いのです。どれだけいじめられたことか。うちのスタッフは女性がメインですが、現場に行くのがイヤで辞めてしまうんです。中学生のいじめのように、シカトされたりもしますからね」
上記の記事にあるように、建設現場で女性が活躍するようになれば、女性建築デザイナーも健全に働けるようになるだろうが、下請け、孫請けと重層的な仕組みで構成される現場だから、しばらく時間がかかるかもいしれない。
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